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北海道

札幌から30分以内の絶景!「函館本線」札幌~小樽の鉄道旅

北海道に移住して6年、JR北海道全路線を2度完乗している九州人ライターです。

広大な北海道を一人旅で巡るには鉄道旅がおススメで、前回は沿線の絶景スポット(海が見える路線)について記事を書かせていただきました。

今回は初心者向けおすすめ沿線第5位の「函館本線 札幌~小樽」について紹介します。

JR函館本線とは

JR函館本線とは、函館駅から旭川駅を結んでいる全長423.1㎞の北海道を代表する路線です。

一言で函館本線と言っても、実質的には3つのエリアに分けることができます。(明確な分けではなく、私の主観です)

  • 第一のエリア:函館~長万部
    第二のエリア:長万部~小樽
    第三のエリア:小樽~旭川

列車の運行体系を元に考えると、大きくこの三つのエリアになると思っています。

第一のエリアは北海道の大動脈となる部分で、非電化路線ではありますが、札幌~函館を結ぶ特急列車や、北海道と本州を結ぶ貨物列車が多く行き交うエリアです。

第二のエリアは函館本線とは言うものの、通称”山線”と呼ばれる山間部を走るローカル線です。優等列車や貨物列車もなく、単行の気動車が一日数本行き交っています。しかし、沿線には羊蹄山の絶景や外国人観光客に人気のニセコ、ニッカウヰスキーで有名な余市町等が存在し、観光需要のある区間でもあります。

第三のエリアは北海道の人の大動脈です。小樽から旭川まで電化されており、走っている列車のほとんどが電車です。小樽から札幌を通り岩見沢までは札幌の近郊区間で、通勤・通学需要の高い区間です。また、札幌~旭川間は日本有数の表定速度を誇る特急「ライラック」「カムイ」が多数走っている北海道の特急街道です。北海道第一の都市札幌と第二の都市旭川を結んでいることから、ビジネス需要も高い区間となっています。

JR函館本線 札幌~小樽の列車旅へGo!

全長430㎞もある函館本線のうち、たった33.8㎞しかない札幌~小樽間。

多くの電車が行き交う区間でもあり、地元民の通勤通学が主体となっていることから、観光の雰囲気は少なく感じるかもしれません。

北海道一の都市札幌の玄関口”札幌駅”

北海道一の都市札幌の玄関口”札幌駅”

しかし、札幌と小樽は北海道の二大観光都市であることや、北海道一の都会的街並みから海岸すれすれを走る絶景、そして運河や海産物で有名な歴史ある街小樽に向けて、距離は短くとも濃い鉄道旅に出かけてみましょう!

 

最初の見どころはJR北海道の主力車両基地”札幌運転所”

小樽行きの列車に乗り込み、札幌を出た列車はビル群を抜けると、札幌西部の町中をひたすら西へと走ります。
札幌から20分ほど走ると、JR北海道で札幌駅に次ぐ乗降客数を誇る手稲駅に到着。
ここで多くの乗客が入れ替わり、列車はさらに小樽に向けて西に向かいます。

手稲駅を出ると、車窓右手に引き込み線のような線路が見えてきて、その線路はさらに分岐を続け、気が付けば広大な敷地にたくさんの線路、そしてJR北海道の車両群が目に飛び込んできました。

稲穂駅の目の前にあるのが、JR北海道の主力車両基地である”札幌運転所”です。

札幌運転所に佇む”高速軌道検測車”マヤ34(廃車)とマヤ35(現役)

札幌運転所に佇む”高速軌道検測車”マヤ34(廃車)とマヤ35(現役)

函館本線の列車内からは一瞬かつ一部しか見ることができませんが、運が良ければ珍しい車両も見ることができるため、常に意識しておいてください!

 

海の絶景が楽しめる!「銭函~小樽築港間」はカメラをご用意

列車が銭函駅に到着すると、これまでの都会的な景色は無くなっていることに気づくことと思います。
銭函駅から海までの距離は近く、駅を発車すると車窓いっぱいに石狩湾の絶景が広がります。

石狩湾を挟んで増毛方面 暑寒別岳を望む

石狩湾を挟んで増毛方面 暑寒別岳を望む

銭函~小樽築港までの間は、日本海沿いに線路が敷設されており、まるで海の上を走っているかのような気分です。

湾曲した路線のため、列車の前方・後方を見ることができる

湾曲した路線のため、列車の前方・後方を見ることができる

湾曲した路線は、遠くに増毛方向”暑寒別岳”や小樽の街並みを望むことができ、そんな絶景を見ていると、ここが札幌から30分程度で来れる場所だということすら忘れてしまいそうになります。

 

鉄道の歴史と運河の街”小樽”

小樽築港からは小樽の街の中を列車は進みます。

南小樽駅から小樽方面に進むと、函館本線から分岐していく線路跡を見ることができます。

かつての手宮線の分岐駅 南小樽駅 左側の空き地がその名残

かつての手宮線の分岐駅 南小樽駅 左側の空き地がその名残

この線路跡は”手宮線”と呼ばれる廃線跡で、昭和60年に廃止となった路線です。

そもそも、北海道の鉄道の歴史を紐解くと、1880年に官営幌内鉄道が手宮~札幌~幌内に線路を敷設した所から北海道の鉄道の歴史は始まりました。

幌内で産出された石炭を小樽の港まで運ぶことを目的としたものです。

現在は単行は閉山し石炭産業もなくなったことから、手宮線は使命を終えて廃線となり、現在は観光地小樽のスポットとして一部が線路を残した状態で保存されています。

また、”小樽運河”は北海道の観光地としての定番スポットとなっているほど人気のある観光地となっています。

冬の小樽駅

冬の小樽駅

札幌から走ってきた函館本線の列車は、小樽駅手前の急カーブを速度を落として線路のきしむ音を出しながら、鉄道の歴史と運河の街”小樽”に到着します。

 

札幌~小樽は鉄道がおススメ!

札幌~小樽間は鉄道と高速バスの競合が激しい区間となっています。

私は鉄道もバスも好きですが、この区間は必ず鉄道を利用しています。
時間が速く性格で快適、そして絶景を楽しむことができるのが理由です。

札幌や小樽観光のついでに、「ちょっと乗り鉄しみよう」そのような感じで気軽に利用できるくらい本数も多く走っています。

お越しの際はぜひご乗車いただければ嬉しいです。

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