当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
また、まとめサイト等への引用を厳禁いたします。
「コンクリートジャングル」と呼ばれる東京ですが、実は自然が残された場所がたくさんあります。
その一つが「玉川上水緑道」。
江戸時代に作られた玉川上水の両脇に設けられたこの緑道は、福生市の平和橋から杉並区の浅間橋までの約24kmにわたって続いています。
※一部都立公園ではない区間あり。
今回は、武蔵野の自然をそのまま残す玉川上水緑道について紹介します。
開く
目次
玉川上水緑道

玉川上水緑道は、江戸時代に作られた玉川上水の両脇に作られた自然豊かな緑道です。
玉川上水の歴史は、江戸時代に始まります。 江戸の人口増加により、飲料水の確保が課題となりました。そこで幕府は、多摩川の水を江戸に引く計画を立てたのです。
1653年、玉川庄右衛門と清右衛門の兄弟が水路を完成させ、この水路は「玉川上水」と呼ばれるようになりました。
玉川上水は、多摩川からの取水口である羽村から四谷大木戸まで43kmほどの長さ。
そのうちの福生市の平和橋から杉並区の浅間橋までの約24kmが、玉川上水緑道として開園されています。
※一部都立公園ではない区間あり
長く続く緑道にはさまざまな橋が複数かかっており、都心ではなかなか見ることができない木々や植物を見ることができます。
特に、武蔵野台地が広がる鷹の台駅から見られる緑道では、大木が生い茂り、自然豊かな武蔵野の雑木林が広がっているのがポイントです。
玉川上水緑道へのアクセス
玉川上水緑道は約24kmにわたって続いているため、複数の駅や路線からアクセスできます。
お目当ての散策スポットに応じて、最寄り駅を選んでください。
【主要アクセス】
・「三鷹」駅(JR線)徒歩2分
・「鷹の台」駅(西武国分寺線)徒歩3分
・「玉川上水」駅(西武拝島線・多摩都市モノレール)徒歩3分
・「拝島」駅(JR青梅線・西武拝島線)徒歩3分
武蔵野の雑木林が残す豊かな自然〜夏と冬の玉川緑水の楽しみ方!

玉川上水緑道には、雑木林が茂り、武蔵野の自然が残されています。
一見すると自然豊かに見える武蔵野の雑木林ですが、実は手入れ不足による若返りの問題が深刻になっているそうです。
以前は、人の手により20年ごとに伐採され、炭や薪、あるいは道具の材料として活用されてきました。
伐採後も根は残り、新しい芽が出てくるため、次世代の若い木が育ち、また20年後に伐採する、というサイクルを繰り返してきました。
このように、サステナブルなシステムが確立されていたのです。
しかし最近は、そのような利用がされなくなったため、ずっと放置されて巨大な木ばかりになってしまいました。
さらに、カシノナガキクイムシという虫が媒介する「ナラ枯れ」という病気も発生しており、森そのものが消えてしまう危険性も指摘されています。
一見、手つかずの自然が残された雑木林にも、さまざまな問題が潜んでいるのです。
今回は、そんな自然ならではの課題を抱えながらも維持され続けている玉川上水緑道の、夏と冬それぞれの楽しみ方を紹介します。
1.どんぐりを探そう!冬だからこそ楽しめる宝探し

冬は葉が落ちて少し寂しい雰囲気になってしまう玉川上水緑道ですが、冬ならではの楽しみ方があります。
それは「どんぐり探し」です!
緑道には、クヌギやコナラなどの木々が生えており、秋から冬にかけてこれらの大木からたくさんのどんぐりが落ちてきます。
なんと、その数は一本の木から一冬に1,000個!想像以上の数に驚きです。
こんなに落ちても30年後や40年後に大木に育つのは、ごくわずか。
まったく育たないことも珍しくないそうです。
玉川上水緑道にはどんぐりのなる木が多いため、形の異なるどんぐりをたくさん見つけることができます。
コナラのどんぐりは細長い形、クヌギは丸っこい形、中には帽子のような部分がついたどんぐりもあります。同じ種類のどんぐりでも、1つ1つが個性的な形をしており、かなり面白いですよ。
木々から落ちるどんぐりを見比べるだけでも、玉川上水沿いの森が持つ豊かな多様性を感じられるはずです。
2.カブトムシと出会うなら”夏の森”

緑道の木々をよく観察すると、ところどころから樹液が出ているのがわかります。 これらの樹液の匂いを恐る恐る嗅いでみると、わずかに発酵臭が!
実は、木々から出た樹液は時間とともに発酵し、独特な匂いを放つのです。
樹液といえば、夏の昆虫の王様カブトムシの大好物。
樹液が発酵した香りは、ちょっと酸っぱくて甘い匂いなのですが、この匂いに誘われてカブトムシが集まってくるのです。
この樹液の匂いを手がかりにすれば、カブトムシに出会えるかもしれません。
目で探してもなかなか見つけられないカブトムシですが、匂いを頼りにすれば出会えるチャンスが広がります。
まさに、自然がいっぱいの玉川上水緑道ならではの夏の楽しみ方ですね。
「玉川上水緑道」へいくならTripQuestにチャレンジ!
丸っこい?細長い?ドングリでも形は十人十色!形の違うドングリを集めよう!
玉川上水緑道を歩いて、東京に残る自然を感じてみて
江戸時代に多摩川の水を江戸へ引く水路として作られた玉川上水。
その両脇を走る緑道には、実に多種多様な木々や草花が生育しており、昔ながらの自然の姿を今に伝えています。
みなさんも、ぜひ訪れて自然豊かな緑道を散歩してみてはいかがでしょうか。

情報提供:武蔵野の公園パートナーズ パークレンジャー
東京の緑のスポットやイベントを探すなら(→TOKYO GREEN BIZ MAP)
※ソロトリは東京都が推進する「TOKYO GREEN BIZ」と連携し、東京都内で味わえる”ちょっと特別な緑体験”をご紹介しています。
一人旅やお出かけの新しい楽しみ方として、ぜひ参考にしてください。