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北海道に移住して丸6年が経過した九州人です。
小学三年生の頃からお小遣いを貯めては鉄道一人旅をしており、その性格は大人になった今でもまったく変わりません。北海道に移住した直後から道内の鉄道であちこちに出かけ、気が付けばJR北海道全路線を2度乗りつくしています。
それでも満足することはなく、今でも気が向けば近場でも遠出でもその時の気分で出かけています。
ディープなネタから気軽なネタまで持っていますが、私のポリシーは「人と同じことを好まない」ことですので、私なりに皆さんにおすすめできる情報を発信できればと思っています。
北海道が鉄道旅行にぴったりな理由
鉄道旅行なんて日本全国どこでも同じようなものだと思っていませんか?
ハッキリ言います。
北海道は全く異なります!
移住して6年になりますが、いまだに北海道という土地は、違う国じゃないかと思うくらい、本州や九州とは異なる姿を見せてくれます。
とくに「冬」こそ最も北海道らしい姿を見せてくれる季節だと思っています。夏場も過ごしやすいですが、本当の北海道の姿を知るにはやはり冬でしょう。大自然の雄大さだけでなく、厳しさも教えてくれます。
そんな冬の北海道を知るには車でなく、鉄道がおすすめ。
冬道を車で運転するのは一筋縄にはいきません。路面は雪が踏み噛められたアイスバーン状態であったり、ホワイトアウトで360°視界不良になったりと、生きた心地がしません。
そんな状況でも、鉄道は安全・安定運行をしてくれているのです。車では見ることのない景色を見せてくれる、それが鉄道旅の醍醐味です。
冬を強調した紹介となりましたが、もちろん春から秋の雪がない時期も魅力がたくさんですので、それらを私の独断と偏見によるランキング形式でご紹介します。
鉄道一人旅初心者におすすめの北海道の鉄道 「海が見える車窓」 TOP5
北海道の鉄道旅をする中で私自身、意外だなと感じたのは、海が見える景色が少ないということ。
テキトーに乗っていても、これだけ広い北海道の大地ですので、鉄道一人旅をしながら車窓に海を見たいと思うのであれば、どの路線に乗るのかを吟味していかなければなりません。
ただ海を見るのではなく、北海道らしさを感じられる海が見える車窓風景を堪能していただきたい!との思いから「北海道の鉄道 海が見える車窓 ランキングTOP5」を私の独断と偏見で選定しました。
5位札幌から30分以内でこの絶景! 函館本線 銭函〜小樽築港
北海道の空の玄関口である新千歳空港に降り立つと、大多数の人が空港直結の新千歳空港駅へと向かいます。新千歳空港〜札幌〜小樽を結ぶ「快速エアポート」は1時間に5本運転されており、最高時速120km/hで駆け抜けています。
新千歳空港~白石までが千歳線を走り、白石から函館本線に合流し北海道第一の都市札幌に到着します。
しかし、札幌では降りずに小樽まで乗り通してみましょう。
札幌を出て30分ほど進むと列車は銭函駅を通過します。すると、進行方向右手に日本海が姿を現します!銭函から小樽築港にかけて線路は海岸線沿いに敷設されていることから、海の上を走っているかのような感覚になります。
札幌からたった30分足らずで見られる絶景を楽しんでみてはいかがでしょうか。
4位北海道で最も海に近い駅?! 室蘭本線 北舟岡駅
札幌〜函館を結ぶ北海道の大動脈路線は、千歳線〜室蘭本線〜函館本線となっている。その室蘭本線状に存在しているのが「北舟岡駅」。
ホームに降り立てば目の前は噴火湾!
おそらく、北海道の中で最も海に近い駅ではないかと思います。
特急北斗で札幌〜函館間を乗車すると、東室蘭〜森にかけて噴火湾沿いに敷設された線路を走るため、車窓には海を眺められます。
特急が通過してしまう無人駅の北舟岡駅ですが、もし時間があるようでしたら時刻表と睨めっこをして訪れてみてはいかがでしょうか。
3位限りなく拡がる太平洋! 根室本線 厚内〜古瀬
滝川〜根室を結ぶ根室本線。現在ではその路線を走破する特急列車は走っていないものの、札幌から石勝線・根室本線を経由して釧路まで走っている「特急おおぞら」が駆け抜けています。
札幌から釧路までは約4時間弱かかりますが、車窓に太平洋が見えてくると釧路が近づいてきたと分かります。
太平洋の雄大さと北海道の土地の雄大さが一つになったかのような感覚になれる景色です。
一言で北海道と言っても、様々な景色が楽しめるのも魅力の一つではないでしょうか。
この景色を見ると釧路が近づいてきたことを感じるため、まだ乗っていたい。まだ降りたくない。そんな思いにも駆られますが、それと同時に「釧路まで来たんだ」と実感することもできます。
この景色をお気に入りの一曲と共に楽しんでみてください。
2位日本最北の富士!利尻富士の絶景! 宗谷本線 抜海〜南稚内
宗谷本線は北海道第2の都市である旭川と日本最北端の町、稚内を結ぶ全長259.4㎞の単線非電化路線で、終着の稚内駅は日本最北端の駅になります。
この宗谷本線はほとんど内陸部を走り、峠越えや川沿いのルートなど、海の要素はほとんどありません。しかし、旭川を出て終着の稚内に到着する直前の抜海〜南稚内間で一瞬だけ海を見られるポイントが存在するのです。
しかも、海の向こうには日本百名山の「利尻山」の絶景を望めます。利尻島にそびえる利尻山は通称「利尻富士」と呼ばれる火山で、その姿はどっしりと佇んでいます。
北海道のお土産品として有名な「白い恋人」のパッケージに描かれている山こそこの利尻山だとご存じでしたか?車窓から海と利尻山を望めば、終着の日本最北端、稚内はもう目の前です。
1位日本で唯一流氷が見える路線!釧網本線 網走〜知床斜里
日本でも北海道でしか見られない海があります。オホーツク海です。
鉄道の車窓からオホーツク海を見られる唯一の路線、それが釧路と網走を結んでいる釧網本線です。世界自然遺産の知床の玄関口である知床斜里駅と、監獄で有名な網走駅の区間でオホーツク海を見られます。途中の北浜駅では、駅の目の前が海であることから、展望台も設置されています。
そして、オホーツク海で忘れてはならないのが「流氷」です。
流氷は一般的には2月中旬~3月上旬までが見頃といわれており、流氷初日(沿岸部から肉眼で見えた最初の日)は1月下旬頃、流氷接岸初日は2月上旬~中旬頃のため、それ以降が見頃と考えてもらってよいでしょう。
冬になるとロシア方面から流氷がやってきて、オホーツク海沿岸に接岸します。そのため、タイミングが良ければ車窓に流氷を見られるのです!
流氷は潮の流れや風の影響を受けやすいことから、びっしりと接岸していても一夜で沖に流され、その姿を見られなくなるため、中には15年通っても一度も見られない人もいるとか。
日本でも北海道でしか見られない景色を、鉄道に揺られながらゆっくりと見てみてはいかがでしょうか。
初めての北海道ひとり鉄道旅での注意点とアドバイス
北海道での鉄道一人旅をするにあたり、いくつか気を付けていただきたいことがあります。
1.北海道の広さを理解して、きちんとした計画を
北海道の広さを甘く見てはいけません。北海道の端から端まで移動すると、片道で700kmは確実にあります。本州の一つの県内移動することとは訳が違います。
事前にきちんとした計画を立てておかないと、身動きが取れなくなる恐れも。広さを理解して、無理のない計画を立てましょう。
2.人気(ひとけ)のない場所や山間部のひとり歩きには十分注意
北海道の山間部は野生動物がたくさんいます。特にヒグマには気を付けてください。
最近は餌を求めて人里に降りてくることも多くなっているため、どこでヒグマに遭遇しても不思議ではありません。私も北海道に移住して、初めて自然が怖いと感じました。無人駅に降り立ち、近くを散策するだけでも注意をして行動することを心がけてください。
また、携帯電話の充電状態や電波が入っていることも確認しましょう。北海道は電波の入らない場所が多くあります。緊急時にすぐ連絡ができるように心がけておきましょう。
3.トイレはこまめに
北海道の田舎の無人駅は、板張りのホームしかない駅や車掌車を改造した駅など、トイレの設置されていない駅が多数存在します。駅近くにもコンビニや商店がない所もザラです。
列車に乗る前、乗車中に必ずトイレは済ませておきましょう。
4.特急列車に車内販売はありません
列車旅の魅力の一つである車内販売ですが、残念ながら北海道の特急列車では数年前に車内販売が中止されました。長距離運行が主体の道内特急ですので、飲食物の購入を忘れてしまうと、3時間4時間飲まず食わずとなってしまう恐れがあります。
行程をしっかりと確認して、購入できるポイントを事前に調べておきましょう。
5.夏場でも上着を一枚
北海道の夏はカラッとしていて過ごしやすいものです。しかし、夕方頃になると一気に冷え込むことがあります。
本州の感覚で半袖、半ズボンで過ごしていると、震えてしまうくらい寒くなってしまうこともあります。念のために、上着を一枚バッグに入れておくことをおすすめします。
その他にも気を付けていただきたいことはありますが、必ず抑えておいてもらいたいポイントのみご紹介しました。
北海道を肌で感じる方法、それが鉄道一人旅
北海道のひとり鉄道旅は本州では感じられないものがたくさんあります。
鉄道や駅、車両に対して当たり前だと思っていたことが当たり前ではないと感じる瞬間もあります。古き良き時代を感じさせる雰囲気も残っています。
北海道でしか感じられない鉄道旅を、ぜひ肌で感じてみてください。その際には、私がおすすめした5つのポイントも巡ってみてはいかがでしょうか。
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