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この記事は、こんな方におすすめ!
- 家具や雑貨、器を見る&買うのが好き
- ひとり呑みも好き(行ける)
- 歴史ある街並みが好き
大川一人旅1日目|いざ、家具のまちへ
福岡県の南西部にあり、家具のまちとして知られる大川市。
今回の一人旅の目的は、話題の「ネコ家具」の実物を見ることと、市街地に数多くあるという家具店めぐり!
せっかくなのでと1泊2日で観光してみると、意外な歴史スポットや美味しいものに溢れていたのでご紹介します。
1.大川家具の歴史
大川市は、広大な筑紫平野を流れる筑後川が、有明海へと流れ込む場所にあります。
はるか昔から多くの船が集まる海運の要所で、筑後川上流から調達した材木で水運に使われる船を作る船大工たちが多く住んでいたそうです。
室町時代に至り、この地に移り住んだ足利将軍家の家臣の一族・榎津久米之介(えのきづくめのすけ)が、釘などを使わず木と木を組み合わせて作る指物の技術を習得させたことが、大川家具の始まりといわれています。
2.大川組子を体験|大川TERRAZZA(テラッツァ)
その技術の代表例ともいえる工芸品「大川組子」の体験ができると聞いて、「大川TERRAZZA(テラッツァ)」へ。
組子は四角形(角麻)か六角形(麻の葉)の2種類から選べ、初めての人でも体験しやすいよう制作キットになっているので、約30分で作れます(税込1,500円)。
「たった一つの図柄を作るだけでもこんなに難しいのか…」を実感。
そもそも制作キットを作るまでも、職人さんが0.01ミリ単位で部材の厚さを調整するというから、いかに緻密な工芸品なのかがよく分かります。
建物の一角に、旅の目的の一つだった「ネコ家具」が!
展示されていたのはネコ用ソファで、縮小サイズになっているとはいえ、人が使う家具と変わりなくファブリックなど細部まで丁寧に作られています。
- 住所
-
福岡県大川市大字向島2525番地2
住所をコピーする - 営業時間
- 10時~17時
- 定休日
- 月曜日(月祝の場合は火曜日)
- HP
- https://www.okawa-kagu.net/terrazza/
- SNS
3.まちのシンボルの鉄橋|筑後川昇開橋
大川組子体験で神経を集中させる時間を過ごし、外に出てみると夕暮れどきに。
大川TERRAZZAを出てすぐのところには、大川市のシンボルともいえる国指定重要文化財・筑後川昇開橋があります。
大川市と佐賀市を繋ぐ交通の要所として、人々の暮らしを支えた全長507メートルの昇降式可動鉄橋。
船の往来を妨げないよう可動する部分は長さ24メートル・48トンあり、それが約23メートルの高さまで上昇する姿は圧巻です。
時代が変わり、今では全国的な木工産業の地として知られる大川市。
大河にかかる真っ赤な姿は、港町として栄えた往時の面影を感じさせてくれる場所です。
- 通行可能時間帯
- 9:00~16:30
- 定休日
- 月曜日
- HP
- https://www.shoukaikyou.com/
- SNS
4.タレ付け唐揚げとビールで乾杯|唐揚げ 大将
夕焼けに染まる筑後川にかかる昇開橋を眺めてまったりした後は、地元で知られるタレ付け唐揚げのお店「唐揚げ 大将」へ。
衣を薄く纏ったサクサクジューシーな唐揚げ。
タレ付けとはいえ意外とあっさりと食べられて、ビールとの相性も抜群でした。
- 住所
-
福岡県大川市大字酒見1-3
住所をコピーする - 営業時間
- 11:00~21:00
- 定休日
- 月曜日・第4火曜日
- HP
- https://okawa-kk.com/uncategorized/post-1440/
大川一人旅2日目|観光もグルメも。マイペースに大満喫
2日目は早起きして、勝運守護・開運の祈願社として知られる風浪宮(ふうろうぐう)からスタート!
1.「おふろうさん」で幻想的な朝時間|風浪宮
風浪宮の境内には、桧皮茸・三間社流造の本殿の他にも、樹齢2000年の大楠があり、決まった時間にミストの演出があります。
ちょうど朝陽が差し込んでいたときにミストが。
うっすらと霧に包まれた大楠は、幻想的でとても神々しく見えました。
- 住所
-
福岡県大川市大字酒見726-1
住所をコピーする - HP
- https://www.ofurousan.or.jp/
2.家具のまちでインテリアショップ&ギャラリーめぐり
参拝を終えたら、早速、一人旅の目的であるインテリアショップ&ギャラリーめぐりへ。
卸売業界での売り上げ日本一といわれる関家具が運営する「CRASH GATE」や高野木工など。
あちこちにショップや工房があり、買い物だけでなく見学も楽しめます。
なかでも広松木工本店は、広い店舗ながら、並んでいる家具がそれぞれの空間にしっくりと馴染んでおり、まるで誰かの家に招かれているような心地よい空間。
ダイニングテーブルにしてもソファにしても、色使いやフォルム、表面の質感など、洗練された中にどこか懐かしさや温かみがあるからでしょうか。
どの家具も、家族の日常に静かに寄り添ってくれそうな気がしました。
- 住所
-
福岡県大川市鬼古賀174-1
住所をコピーする - 営業時間
- 10:00-17:00
- 定休日
- 火曜日
- HP
- https://hiromatsu.org/
- SNS
3.地元食材とお酢尽くし!絶品ビネガーランチ|リストランテ SHOUBUN
ギャラリーやショップめぐりをしたところで、予約していたランチの時間に。
大川市で300年にわたり酢づくりを続けてきた「庄分酢」が、蔵の2階を改築してOPENした「リストランテ SHOUBUN(ショウブン)」。
こちらで地元の食材とお酢をたっぷり使ったコース料理をいただきました。
前菜では、純米酢・美味酢・瀬戸内檸檬酢といった独自のお酢を使った8種類もの趣向の違う料理が盛られ、少しずつ、いろんな味わいが楽しめます。
サラダに合わせるのは、これまたお酢を使ったオリジナルドレッシングで2種類から選べます。
お酢のツンとした強さはなく、あまおうの甘みがふんわり感じられるやさしい味でした。
その後も、巨峰ビネガーを使った紫色のソースがコクのあるキノコソースの味を変化させてくれる豚肉のグリル、ちらし寿司、デザートと続きお腹いっぱい。
ランチの後は蔵見学と1階にある店舗でお土産探しへ。
お土産を車に置いたら、次は「庄分酢」があるエリアの歴史スポット巡りです。
- 住所
-
福岡県大川市榎津548
住所をコピーする - 営業時間
- 11:30~15:00
11:30・13:30スタートの2部入替・予約制 - 定休日
- 日曜日/月曜日
- HP
- https://shoubun.jp/ristorante-shoubun/
- SNS
4.歴史に想いを馳せる藩境街歩き|小保・榎津
小保・榎津といわれるこのエリアには、旧有馬藩と旧立花藩の藩境がありました。
久留米と柳川、それぞれに向かう街道へつながっていた道沿いには、伝統的な建造物がいくつもあり、交通の要所として栄えた往時の名残を残しています。
なかでも代表的なのが、「旧吉原家住宅」。
立花藩小保町の別当職を代々務め、後に大庄屋も兼ねるようになった吉原家の居宅で、約200年前に建てられたそうです。
建物には地元の方がガイドとして常駐していて、歴史的な背景をからめながら分かりやすく案内してくれます。
立花藩の公用だけでなく、幕府から遣わされる巡検使の宿泊場所にもなった建物です。
そんな歴史を学びつつ、身分の高い人を迎える接客部分と、家族が住む内向きの部分で建材や意匠が違うことに気づき、とても興味を惹かれました。
欄間の彫刻や釘隠しの題材や細工、廊下に使われる木材や畳縁の布材、部屋間の段差など、しっかりと差をつけているんです。
当時の厳格な身分制度が垣間見えるのと同時に、建築を手がけた職人の技術の高さも目の当たりに。
見どころたっぷりの場所でした。
- 住所
-
福岡県大川市大字小保136番地17番号
住所をコピーする - 営業時間
- 9時から17時 (入館は16時30分まで)
- 定休日
- 毎週月曜日(祝日に当たる場合はその翌日)・年末年始
- 入館料
- 無料
- HP
- https://www.city.okawa.lg.jp/050/050/040/
実は、ランチで訪れた庄分酢も高橋家住宅と呼ばれる築260年の伝統的建造物。
吉原家と並ぶ歴史的価値の高い建物ですが、2つの建物は藩境を挟んで立花藩(吉原家)と有馬藩(高橋家)とに別れていたそう。
藩は小さな国家のようなものだから、今のように近所だからと自由な交流はできなかっただろうなあと、あれこれ想像する街歩きになりました。
4月には、藩境まつりと庄分酢の「酢蔵開き」が同日開催されるそうなので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょう。
- 開催日
- 2024年4月20日(土)~21日(日)
5.コーヒー専門店で一休み|あだち珈琲 喫茶室COROICO
街歩き後は、「喫茶室COROICO(コロイコ)」で一休み。
店内はこだわりの椅子とテーブルが置かれ、ショーケースには季節の果物を使った美味しそうなスイーツが並びます。
あれこれ悩んだ結果、やっぱりスイーツも食べたくて、ドリンクセットでブレンドコーヒーとガトーショコラをチョイス。
これまた大川らしい温かみのある木のトレイに、ガトーショコラが映える色合いの器で運ばれてきました。
ぺろりと平らげ、まったりと時間を過ごした後、旅の最後となる「大川木軸ペン MUKU屋」へ移動します。
- 住所
-
福岡県大川市榎津325-28 ヴィラベルディ 1F
住所をコピーする - 営業時間
- 11:00-17:00(16:30l.o)
- 定休日
- 水曜日
- HP
- https://www.adachicoffee.com/
- SNS
6.自分だけのペンを作る|大川木軸ペン MUKU屋
旅の最後に訪れたのは、「大川木軸ペン MUKU屋」。
のどかな田畑風景が広がる場所にある工房では、自分だけの木軸ペンを作れます。
まず、使用する木材と金具を選ぶのですが、木目や色味、手触りがそれぞれ違う約15種類の木材から何を選ぶかが難しい。
ピンクがかった色味がかわいい南アフリカのピンクアイボリー、高級木材で知られる紫檀、古木の芯材に稀に現れるという黒い木目・黒柿など、単に木材といっても個性が色々です。
私は神社仏閣の柱にもよく使われるという欅(けやき)を選び、ネームも入れることにしました。
体験で使用する工具も工房オリジナル。
選んだ木軸を差し込んで回転させながらやすりで少しずつ削って形を整え、削りかすは奥にある集塵筒に吸い込まれる仕組みです。
力の入れ具合で削り具合が変わるので慎重に削り進め、粗さ(粒度)の違う紙やすりで滑らかな手触りになるよう仕上げていきます。
最初はぼってりしていた木軸が持ちやすいペンの形になったら、最後は蜜蝋ワックスを塗って艶を出し完成!
レーザーでネームを入れた後は、出来上がった木軸ペンを化粧箱に入れて手渡してくれます。
プレゼントをもらったような幸せな気分に。
濃密な二日間に大満足し、帰途につきました。
- 住所
-
福岡県大川市上白垣83-1
住所をコピーする - 体験
- 5日前までの予約制
- HP
- https://mukuya.stores.jp/
- SNS
伝統文化が色濃く残る大川で、癒しの女子一人旅
一人でぶらぶらと家具や雑貨めぐりがしたい!
そんな想いで訪れた家具のまち、福岡県大川市。
大川家具はもちろん、歴史を感じる街歩き、大川組子や木軸ペンの創作体験、こだわりを感じるグルメ…
1泊2日の旅とは思えないほど濃密な時間をマイペースに楽しめました。
歴史や文化に想いを馳せつつ、マイペースな旅を楽しみたい方に、大川市一人旅をおすすめします。